私は、ずーーーっとまわりの仲間に言い続けていたことがある。
「普段化粧なら、タニの顔が宝塚イチ好き〜!」
ほんとーに私のタイプの顔なの。大好きな顔なの。
ただ。
舞台におけるアイドル@タニオカさん、これを受け入れようにも、あまりにも彼は早くから抜擢されすぎていた。
舞台成果を評価される前に、常にその容姿あってこその立場と言われ続けてきた人だ。

そして私も、そんな世間の評価に惑わされて、彼の本質を見抜けなかった馬鹿のひとりだ。

ごめんなさい。心の奥底から訂正いたします。
タニオカさんは、舞台でこそ輝くお方です。
私が間違っていました。美貌など、彼にとってほんの付加価値でしかなかったのよっ。

あー、パリア!パリアに会いたいっ!!パリアーーー!!!
(完全崩壊@タニオカ祭り大開催中)

『炎にくちづけを』、それはパリアの物語に他ならないのです(真顔)。
すべてのものを受けいれられる、やわらかでおおらかな心。
自然で自由で、強い心。
そして誰よりも、誰よりも美しい男。
パリアが機能して、初めて『炎にくちづけを』が成り立つんです(真顔)。

ジプシーが登場する。 男たちは鉄を打ち、女たちは火を燃やす。
そこへ、ジプシー軍団の中でもひときわ輝く美貌の男、パリア登場。
ここ!最初から、もーめちゃめちゃかっこいーですっ!
彼が出てくると、舞台に光が差すんだからっ!
タニの華と強い光。それがまさに、パリアの美しく強い魂を体現してるわけっ!

「さあ、今日も働くぞ!」
きゃあああああ!!!
すごいの、存在感がすごいの。堂々としてるの。
タニが、あのタニがアニキに見えます!
小さな子を励まし、目上の者を労り、女たちに微笑みかけるパリア。
仲間はみな、尊敬と憧れの眼差しを彼に向けてるのよお。

高らかに、朗らかに歌うパリア。
おおらかな美しい魂の歌。音程もかなりおおらか(笑)。
それでいーのよ。そこがいーのよ。パリアらしーじゃん。

太陽の男。

それでも初見では、ここの場面はそこまで強く胸に迫ってこなかった。
知らなかったもん、彼らの最期。
それを知ってしまったから。
彼らの日常の営みが、どれだけ尊いものだったかと。
自由で闊達な生命力溢れるこの生活が、どれだけ美しいものだったかと。
その魂の歌に、涙がとまらない。

いや、正直言うと、2回目観たときにオーバーチュアで「俺たちはジーザスが嫌いじゃない」が流れたとたん、私、泣き出したんだ。
このときのオーバーチュアは、タニオカ祭りの序曲でもあったわけで(笑)。
そう、この舞台はパリアの歌を序曲として幕が開くのですよ。
だって、『炎にくちづけを』はパリアの物語だからさ。え、違?

「幼なじみじゃないか」
からっと明るくそう言ってのけて、仲間に力を貸せる男。
幼なじみ。肌の色も髪の色も違うけど。
彼にはそんなことなんか関係ない。
違うものを受けいれる心。
それを持てるパリアは、誰よりも強い。
タニならではの明るさが、その強さをさらに輝かせる。
そして、捕らえた相手は傷つけず返す。そっちがかかってこなければ。
違うものを尊ぶ心。

その相手に、戦争のあと逆に捕らえられてしまうけど。
あっけなく殺されようとしているけど。
彼には強い魂があるから。
本当の弱者は、今まさに自分に銃を向けているやつら。
それを知っているからこそ、パリアはそのまま太陽の笑顔で死んでゆける。

「まず、俺からゆく」
この時のパリアがどれだけかっこいーかってさあ!
きっ!てゆー目に溢れる力!
「俺たちはジーザスが嫌いじゃない」、そうさ、間違ってなんかいない。
死など恐れはしない、だからすぐ、にこっと笑う。
もういちど強い目に返り、仲間たちを一喝する。
「うろたえるな!」
きゃあああああ!!!
お・と・こ・だっ!
あの!タニオカが!
お・と・な・だっ!

彼は、これができる人だったんだようっ!

次の「やあ!修道院長さん」。
「やあ!」、ここポイントだから!この顔ねっ!!
またまた、にこーーーって笑うんですよ。タニ最大の武器、ひまわりの笑顔。
だけど、この笑顔って諸刃の剣。
これを出したばっかりにすべてぶち壊し!ほら、今までのタニは、よくやっちゃってましたよ。

今回の「やあ!」において、笑顔は正しく武器として機能してます。
他の誰が、死を前にして、こんなにもきらきらと笑えますか?
どんな言葉より饒舌な、きらきらの笑顔。
タニオカの笑顔、最強!!!

ひまわりの男。

ぱっと明るく咲く、華やかなひまわりの花。
太陽に向かって真っ直ぐのびてゆく、太いひまわりの茎。
てゆーか、タニ自身が太陽だからっ!!
(なんか意味不明、書いてること壊れてないか?)
(いーの、タニが悪いの、だって私、壊れたんだもん)

パリアとして生きるタニの笑顔には、一本の芯が通ってるの。
ひたすら強く太く真っ直ぐな。
生まれもった美貌と華、プラス強さ。
タニオカ恐いものなし!!!
すげー、すげーかっこいーよっーーー!!!

あの説教もね、タニが叫ぶと全然うるさくないです。変に理屈っぽく聞こえない。
頭で考えてるんじゃないんだよ、パリア@タニは。本能が言わせてるの。
タニの本能でもあり、パリアの本能でもあり。
計算じゃないタニ自身の真っ直ぐさと、パリア自身の真っ直ぐさが、正しくリンクする。
タニであるからこそ、あのうるせーーーキムシン節がこんなにも素直に響いてくる。
タニだから、タニだからっ。
タニだから可能なんですっ、この技は!!!

ストレートすぎるんだよね、遺言。言葉がモロだもん。
キムシン、そーゆーとこちょっとな。
でも、タニオカさんの口から出ると、なんて美しい音色に変換されるんでしょーーー!
まさに「詔」ですね、これは。
(もう私、思考回路が正常に働いてませんから)
いやん、こんなに美しい説教なら、いつでもされたいわあ。
叫んで、叫んで、もっと説教してパリア!!!


キリスト教とか、ジーザスとか。信じるとか、信じないとか。
そんなことはどうでもいい。
「人間としてまっとうに生きろ」
それだけのこと。やわらかな心を持てと。
それだけのことが、ひとはできない。
パリアには簡単なことなのに。

やがて、パリアは歩きだす。
笑みをたたえ、揺るぎなく真っ直ぐ前を見据えて。
皆の先頭を切るその姿こそ、怯える仲間の燭。

立ち止まり手を組み、一瞬ふっと天を仰ぐ。
神を持たない彼が、何かに祈る。光に満ちた強靭な眼差しで。
そして答えを出す。

俺は揺るがない、何ひとつ。
そう、大丈夫。

確信した晴れやかな顔で、処刑場に消えてゆく。

パリアは知っている。
肉体は奪われても、自由な彼らの魂は誰にも奪われはしない。
自由な魂を持てない人間の、なんて哀しいことか。
パリアはそれを知っている。
だからきっと赦しているんだ。自分を撃つやつらを。
弱いやつらを憐れみ、赦し。
太陽の笑顔で逝く。

パリアの遺言。
すべてのひとに、赦しを。
すべての恨みに、赦しを。
どうか、赦しを。

それは、パリアの祈り。
強く美しい男の、最期の祈り。

崩れ落ちるパリアの影。
それはまさに、ジーザスの姿そのもの。
その影こそが、神。

ジプシーたちは、みな殺された。
そして、その死をもって。
世界に勝利した。  


結論。パリア@タニオカさんは、世界最強の男である(真顔)。
(ジュンタ@タニオカ祭り大開催中)

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