ナイトクラブ「コパカバーナ」に、リコがコンチータを連れてやってくる。
最初は悠然とコパガールを眺めているリコ。

そして。

リコはローラに恋をした。

自分の前にローラが現れた瞬間、虚を衝かれたように彼女を見つめ。
そのときリコは恋に堕ちた。
もう、リコの瞳には彼女しか映らない。

このときのリコの瞳が好き。大好き。
ローラに夢中なの、恋する男の子の瞳なの。
彼は何度も「コパカバーナ」から、自分のナイトクラブ「トロピカーナ」にコパガールを引き抜き……てゆーか、そーいう名目で自分のものにしちゃってる奴なんだけど。
それって悪い奴なのかもしれないけど。
その時々の気持ちでは、常にピュアなラヴなんじゃないかと思う。
だって、ローラに恋するリコはキラッキラでね。
ローラだけを見つめ、ローラだけを追いかけ、ほんとにピュアなんだもの。

だから、「ビジネス」でも「企み」でもなんでもない。
自分が恋をしたから。その女の子を手に入れる「方法」として、薬を使う。
悪いことじゃない。ちょっと強引なだけ。

ローラが酔いはじめるでしょ。
「おいおい、大丈夫か」ってあの顔、もうローラが可愛くて可愛くてしょーがないって顔。
全身で「大好き!」って叫んでる。

基本的にリコ@大和悠河は「人」を超越してると思ってるんで、この不思議な生き物がローラを手に入れたからって、永遠に彼女を愛しつづけるなんてことはないのかもしれない。
そんな人間らしい感情なんか、彼は持っていないかもしれない。
今までの女の子たちのように、ローラの頭の上にも、いつかデイジーが咲いてしまうかもしれない。

でも。今、この瞬間は。

リコはローラに恋をした。狂おしいほど、ピュアなはあとで。

それは、絶対的な事実。

大和悠河の悪役が美しいのは、このピュアなはあとが見えるからだ。
リコは、エグくギラギラした悪だっていい。
徹底的に真っ黒なリコ、普通は悪役ってそうなるだろう。
でも、大和悠河が演ると、違う。

この悪い男ったら、背中に白い羽を持っているんだから。
やっていることは黒なのに、そのはあとは真っ白なんだから。

騙されたいと思う。
連れ去られてみたいと思う。
この不思議な生き物に、愛されたいと心から思う。

ねえ、リコ。
私をハバナに連れていって。

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