強いぞ!

2006年10月19日 大和悠河
大和悠河の書く字を、ご存知ですか?
まあ、ヅカファンであれば、大抵のかたはご存知ですよね。
ゆーめーですもんね、彼の字。
なんつーかもう、上手いとか下手とかのレベルを超越した、ものすごおい字。
あの美しいお顔とは真逆の、そのう……子どもの殴り書きですか?みたいな。
じぇんぬの対談や座談会でも、ネタにされたりしちゃってます。

「カフェブレイク」って番組では、最後にサインと「役からイメージする言葉」てゆーのを、色紙に書くことになっています。
字のものすごおさもさることながら、大和さんの場合、イメージされるお言葉もものすごおかったりするんです。

んと。
『白昼の稲妻』のときは、「サバ」って書いてたよな。
ごてーねーに、幼稚園児の一筆書きみたいな魚の絵も添えてね。しかもそれ、鯛焼きにしか見えなかったし。
あ、彼の『白昼』の役名は「サバティエ」でした。
「役からイメージする言葉」が「サバ」。をい、なんか違くないかい?
サバティエ……鯖ティエ……とほほ。


1年前、2005年10月19日。
MXTVカフェブレイク『炎にくちづけを』、大和悠河の回。
「それでは大和悠河さんに書いていただきました、パリアからイメージする言葉を見せていただきたいと思います」

「強いぞ!」

画面にはパリアの中の人こと大和悠河の美しい顔と、彼によって書かれた、いつものものすごおい字が大写しになった。

「強いぞ!」

彼は、一言だけ、そう声を発した。

「強いぞ!」

彼は、その魂のごとく力強き男らしい殴り書きとともに、自らの生の輝きを、たった一言で言い表した。

「強いぞ!」

いまだかつて、私はこれほど美しい言葉を聞いたことがなかった。
もし、神が存在するのだとしたら。
そして、彷徨う私を導き、何かを告げてくれるのだとしたら。
それは恐らく、この言葉なのだ。

「強いぞ!」

己の生に、誇りを持て。
仲間を愛し、共に歩け。
そして、他者をも愛し、共に歩け。

「強いぞ!」

それまで私は、彼の字を愛でていた。
見るたびに驚かされる、美しいお顔とのギャップのものすごさを。
それまで私は、彼の言葉を愛でていた。
聞くたびに驚かされる、世間の斜め上をいく発想のものすごさを。

「強いぞ!」

私は彼に伏して謝ろう。
あなたは、神です。
あなたの言葉は、神のお告げです。
愛でていたのは、私の過ちだ。
あなたの言葉は、尊ぶために在るのだ。

「強いぞ!」

人間って恐い生き物ですね(にっこり)。
パリアさまの中の人が、本能のおもむくままに書かれたお言葉。

「強いぞ!」

なんて、男らしく力強い筆跡!
なんて、清らかな美しい響き!
うっとり〜!
としか思えないのですよ。

「強いぞ!」

ええ。ええ。
強いわ!パリア。
あなたは強いわ! パリア。
オ・ト・コ・だ・わ!パリア!

「強いぞ!」

おほほほほほ。


煮え狂いましたの、あの日。
TV画面にすがりつかんばかりに、「あうあうあう〜、強いわ、強いわパリア〜、うあああああん」ですから。
大和さんのあの字は、パリアの中の人としてこの言葉を書くためにあったんだと、真顔で思った1年前。

そのときは、まさか自分が表で日記を書くことになるとは思っていなかったし。
それで、裏の仲間内で、「あうあう〜強いぞ!パリア、強いわ!パリアあんあん〜」って書いて……つか、垂れ流してました(笑)。
いざ表に日記を書くことになったとき、このタイトルしか思い浮かばなかったもんね。

「強いぞ!」

今日10月19日は、私の「強いぞ!」記念日ですの(ぽっ)。


今でもときどき、気が狂うほどパリアに会いたくなることがある。
自由な魂を持つ、誰よりも強く輝いて生きた、あの男に。
私は大和悠河を愛している。彼に会いたくなれば劇場に行く。
そう、大和悠河には会える、でも。
もうパリアには二度と会えない。二度と。
この現実を思うたびに、胸がキリキリと痛む。
映像なんて、意味がないんだよ。
そんなものは、単に記憶をなぞる道具でしかない。

パリアに。あなたに会いたい。

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