寝ずに看病してくれたお竜に向ける、竜馬の愛しげな目が好き。
疲れて眠ったまま自分に寄りかかるお竜に、そっと羽織をかけてあげる、竜馬の優しさが好き。
「起こさんでいいき……このままで」って気遣う、竜馬のさりげなさが好き。
気がついたお竜が離れようとすると、「このままでええ」ってグっと肩を引き寄せる、竜馬の熱い目が好き。
決してお竜の目を見ず、照れて目を見られず、だけど溢れる愛を隠しもせず真っ直ぐにぶつけてプロポーズする、竜馬の真摯さが好き。
「付いて来てくれるな」……爆死。
「行くか、霧島へ」……爆死。
そのくせ憎まれ口を叩いてみせる、竜馬の子どもみたいな可愛さが好き。
「ああ、大後悔じゃ!」って言っておいて、そのあと大きな口でクイっと笑ってみせる、竜馬の明るさが好き。
しっかりと抱き合うふたりが好き。大好き。

だけどほんとうは、竜馬は死といつも向かい合わせ。
だから今、抱き合う。だからこそ今、固く抱き合う。

かしちゃんの竜馬は、いつも溢れんばかりの愛情を、るいちゃんのお竜に注いでいる。
強く、深く、真っ直ぐに愛情を、お竜に向ける。その愛で、お竜を包む。
どんなに口が悪くとも、目を見れば解る。
絶対的に自分を愛してくれているのだと確信できる、その眼差し。
女の子を、ここまでしあわせな気持ちにさせてくれる人って、そういないでしょ。まず、いないでしょ。

かしちゃんの「真ん中の人」としての力のなかで、いちばん驚嘆させられるのは、いつもそんな「王子さま」であってくれるところ。
たとえ10日もお風呂に入ってなくて臭くても、「でへへへへ」とか馬鹿笑いしちゃったりしても、この「王子さま」は、女の子に夢を見させてくれる。
彼の愛情溢れる眼差しで、女の子は「お姫さま」になれる。
るいちゃんに自分を重ねて、とろけるような甘い夢に酔える。

それは今まで、たとえばバウでの主演や、2番手のときも、やってくれていたことかもしれない。
でもかしちゃんは、あの2千人のハコで、2階の後ろの後ろまで、その夢を届かせる強い目を持っている。
大劇場の真ん中でこそ、彼の目は真に生きる。
ほんとうに「真ん中の人」。

トップさんの形って、それだけではないと思っている。いろんなトップさんがいて、いろんな形がある。
だけど、この愛情だだ漏れの、夢を見させてくれる「王子さま」と、彼の愛に包まれて、ひたすら彼を愛し、彼についていこうとする「お姫さま」……貴城けいと紫城るいのトップコンビとしての在りかたは、永遠に私たちの心に残り、永遠に語り続けられていくことだろう。

1回ね、竜馬が「今、薩摩の霧島は、花が美しいそうじゃ」って言ったあと、ふっと遠くを、つか「私を!」見たんですよ。
正確に言うと「私の方向を」……や、違うもん、「私を!」見たんだってば!(言い張る)
ドキっとして、客席で「うぐふあぶあっ」とか、変な声上げちゃったわよ。
その日の幕間、そして終演後、「竜馬にハネムーン誘われたからっ!(大威張り)」と、私がずっと夢見るお目々で周りに吹聴しまくったのは、言うまでもないのことよ(だからそれ大迷惑)。

そんな甘い夢。刹那の夢。プロポーズ。
大楽で、かしちゃんは台詞噛みました(笑)。
真剣な目でプロポーズした竜馬が、照れて憎まれ口叩いちゃうところ。

「一人身を貫いても後悔、嫁を貰ても後悔。同じ後悔するなら、嫁を貰てから後悔するほうが、まだマシじゃ」
これが正解です。

「嫁を貰ても後悔」
こっちが先に出ちゃった。
ん?違う……一瞬の間をおいて次に出てきた言葉。
「独身を貫いても後悔」
はい、言葉は違うけど意味は通じました、なのにもう頭ごっちゃになっちゃったんでしょーね。
続けて、「同じ嫁を貰うなら」、ん?ヤバい、違う!意味通じねー!
えーと、「どうせ嫁を貰うなら」、げ!先続かねー、どどどどーしよう!みたいな。

同じするのは「後悔」です。それを「嫁」、「嫁」と(笑)。
はいはい、そんなに嫁に貰いたいのか、そんなにそんなにるいちゃんが好きなのか、ヲイかしちゃん!

あああああダメだあっ。
この先、もう続かないっ。

「あ〜っ!間違えたああっ!!」

竜馬、開き直る。後半は自主的にカット(笑)。
かわええかわええかわええかわええかわええかわええ(盲目)。

憎まれ口を叩いてみせるところだから、そんな可愛い竜馬もアリだったと思います。

それを受けてお竜、「まっ、口が悪い」を「ほんとに!口が悪い」、そうね、ほんとに口の回りが悪かったかもね、かしちゃん。や、最初は回ってはいたんだけどね、意味通じなくなっちゃただけで(笑)。

「こんな傷、治らへんかったら、坂本はんはずーっとうちと一緒に」、ガブっ!竜馬の傷に噛み付くお竜、大楽はいちだんと気合い入ってます。
「あ痛いたたた……」、お竜渾身の噛み付きに、「(コイツ、今日は)本気じゃああっ!」と叫ぶ竜馬。

「もう後悔してはるん違いますか」、プンって横を向くお竜。
「ああ、大後悔じゃ!」、ツンって顔してみせる竜馬。

そして、ニコっと笑う。
大きな口を開けて。大きな目を細めて。

お竜を見つめて、ニコっと笑う。

あの笑顔。竜馬のあの笑顔。あの笑顔が好き。大好き。

大好き。

「竜馬!」
「お竜!」

あたしはるいちゃんになりたいでするいちゃんになってかしちゃんのあのひとみにみつめられたいですかしちゃんにつよくつよくだきしめられたいですそしてかしちゃんのうでのなかでうつくしいゆめをみたいです。

いやなに。ひとりごと。

コメント