なんかもう、いるレベルが違うの。
かしちゃんのいるレベルが、ムラと違うの。
突き抜けちゃってるの。

かしちゃんが退めちゃうのが悲しいとか。
かしちゃんがこんな作品で最後なんて悔しいとか。
そんなことは言わせない。
安い同情、そんなものがそこに入る余地などない。
すべてを超えたレベルに、今、貴城けいはいるんだ。

1回、退めたんだと思う。
ムラで初日から楽、袴で大階段降りて。
貴城けいは、1回宝塚を卒業した。

そのとき彼は、自分に降りおりてきた幸せ、喜び、辛さ、悲しみ、苦しみ。
清濁併せ呑み、いったんすべてがクリアになったんだ。

真っ白な心で東宝に立ち、そして今、彼は私たちに告げる。
「俺を見ておけよ」

こんなにも美しい今の俺を見ておけよ、男役の俺を見ておけよ、って。
壮絶なまでに輝く自分を、ただ、ただ見せつける。

その姿に、もう私たちは、ひれ伏すしかない。
そして、かしちゃんを見つめることしかできない。

ムラでは、かしちゃんの何見ても泣けたんだけど、今は泣かない。泣くどころじゃない。
今のかしちゃんを見ておかなきゃ。ひたすら見つめておかなきゃ。

そうしなきゃ、自分が後悔するから。

「新年あけましておめでとうございます。宙組の貴城けいです」
2007年1月2日、貴城宙組東宝公演の幕が開いた。

お披露目オーラ、退団オーラ、トップオーラ……そんな言葉では言い尽くせない。
宝塚で歩んできたすべての時間、男役貴城けいの姿を、この最後の最後に凝縮させ凄まじく輝くその様は、まさに神だ。

なのに、この神ったら、相変わらずラヴリーなんだよなあ。
鬼畜入ってるって、その笑顔!
知ってるよね、その笑顔でみんなが爆死すること知ってて笑ってるでしょ?

わざと?

そう、わざと!

私?

はい、爆死!

つか即死?

や、千秋楽まで死ねないのことよ!
何度殺されても、その度立ち上がってみせますわっ。

で、例の「天井画」のお衣装変更ですが。
上衣が白に変わってます、あ、今頃言ってもみんな知ってるか(汗)。
金スパンコールラインの先にオレンジの石。
白はかしちゃんの色ですし、綺麗です、綺麗なんだけど……うーん。
あれは前場のショパンのお衣装の上から被るんですよね。つまり、スモック。
下のお衣装が紫で、ズボンは出るの。ムラのときはこれに上衣が黄色で、エグかったんですよ。
しかも、なんかベロベロして、私はデザインも嫌いだったんだけど。
白が綺麗なだけに、今度はズボンの紫が邪魔。ムラのは変なりに上下まとまっていたとは思うの。
襟の紫は、ムラは開襟にして出してました。東宝の白は詰め襟にして下の紫を隠してるんですが、そうすると隠し切れずのぞいちゃう襟元の紫がやたら気になるし。
でも、「天井画」ってイメージからすれば、やっぱり白かなあ。
もう前場の紫から変えちゃえ!ぐらいは思うけどね。無理なんだろうから。

そして「虹色の空」。
「ありがとう いつもいててくれたね」
これが
「ありがとう いつもいてくれたね」
に変わってました。ほっ。
関東圏の人間には、どうしても受け入れられなかった「いつもいててくれたね」なんですが、これ!
kineさんがすごいこと言ったの!本来、kineさんが書くべきなんですが、今お休み中なので、ちょっと私が書かせていただきます。
「いててくれた」は、標準語だと「いていてくれた」、つまり「いてくれた」の過去進行形にあたるのではないか。
「いてくれた」、かつ「いてくれる」、「いててくれた」のニュアンスは、その辺りにあるのではないか。
標準語だとぴったりくるニュアンスがなかったので、関西弁の「いててくれた」で表したものの、やはり唐突な関西弁も不自然なので「いてくれた」に直した。ただ、本来言いたかったことは、「いていてくれた」なんじゃないかな、と。
これがkineさんの解釈です。(kineさん、合ってる?汗)
「いててくれた」の謎は、いろんな人にぶつけてみたものの、いまひとつ納得できなかったんですが、kineさんの言葉に胸のつかえが下りた気持ちです。や、正解か知らんけど(笑)、少なくとも私はすごーく納得できた。
かしちゃんにとって、ファンは「いつもいてくれた」、かつ「いつもいてくれる」んだもん、なんかそうなると「いててくれた」でよかったかも?と思う現金な自分(笑)。
正解は草野先生のみぞ知る、なんですか、ねえ。

変更らしい変更は、このぐらいかな。
あ、ショーのともち、いりすちゃん、七帆くんのじーちゃんは、ムラの初日を思えば、ありえないほど老けました。ヨボっヨボです(笑)。
特にいりすちゃん、七帆くん!
ともちは最初からある程度やってくれたけど、いりすちゃん、七帆くんは大変そうだったのに……なんかすげー開眼しちゃって、じじいもいーとこ、めっちゃ楽しそうにヨロヨロと老けまくってます(げほげほ)。
このまま老け続けると、楽までに寿命が尽きてしまう〜!
その一歩手前まで頑張ってね!(はあと)

ええ、私、東宝も通いまくりますわよっ。

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