Vサイン……最近、あまり見かけない気がするのだが(笑)。

16:10。緑の袴の正装で、はっちゃんが現れた。

DC千秋楽の出は、ジャケットだけは白に着替えていたものの、ふつーにカジュアルな服装だった。
そして、ふつーにニコニコと楽屋口をあとにした。

そのふつー感が、またなんともはっちゃんで、たまらなかった。
ほら、前回退団の右京さんとかも、袴で正装しながらキョドってたし(笑)。
あーいう「人間」である人たち。それってすごいことだと思う、逆に。
あそこに長い時間、何年もいながら。あの場所に。

4月8日、日本青年館千秋楽。
はっちゃんは袴姿に白い持ち花で、楽屋口から出てきた。
最初にやったのが、だからVサイン。ニコニコ笑って。
なんてゆーんだろ?「イエーィ、イエーィ!」みたいに、ぶんぶんVサインしてる手を振ってるの。

ものすごく綺麗だし、それだけでも実は全然ふつーの人ではないんだけど、そこに漂うのはふつー感。

身に纏うこの稀有なまでのふつー感を持ってこそ、彼は長年の間、舞台の上で他人と戦えたのかもしれない。

「13年間お疲れさまでした!はっちゃん最高っ!」

ファンの人たちの掛け声に、はっちゃんは「おおお!」と驚いたような笑みを見せて、のけぞった。

青年館の楽屋口には、ムラや東宝のように長い花道が用意されているわけではない。
その僅か数メートルの距離をほんとうにニコニコと笑いながら歩き、彼は最後に立ち止まって、またVサインをした。

大階段も降りず、派手なパレードもなく。
それが彼の選んだ道だ。

最後に究極のアテ書きをもらい、かっこよくてかわいくて、でもなんかアホなガニマール警部を演じるはっちゃんは、とても楽しそうだ。

楽しそうな舞台そのままの笑顔で、緑の袴でVサインを残して、彼はあっと言う間に私たちの前から消えた。

あんな綺麗なお顔して、袴で正装して、だからVサインてえ!

そんなところが、とってもはっちゃん。

ふつーであること。人間であること。その清涼な美しさ。

あ!はっちゃん、CSで「最後にいぶし銀の役をいただき」ゆーてた!吹いた。
いっ、いぶし銀てえ!絶対、それ違うから。

そんなところも、とってもはっちゃん(笑)。

ついでに言うと、サイトーくんが例によってものすげーキョドりながら、楽屋口から出てきた。(なぜ彼はいつもあんなにキョドっているのだろう?)
ジーンズの後ろポケットにはゴールドの「DG」というロゴが光っていた、しかしそれは金テープかなにかで手作りでもして貼り付けたかのように、異様な嘘臭さが漂っていた。
もしかしたら本物のD&Gかもしれない、それでもユニクロに金テープと思わせてしまう、そんなところがとってもサイトーくん(笑)。

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