6月15日、『大坂侍』青年館千秋楽参戦してまいりました。
はああ、もおお又七っつあん@キリヤさんのかっこよさ、ありゃあなんなの?
3回目にして初の2階席だったんですが、これがドセンで。
1幕終わり、江戸に出る決意を固めた又七が、大坂侍もののふの魂を歌い上げるじゃあないですか。

キリヤさんがあたし見てるのよ!!!(言い張る)

あたし見つめながら歌ってるのよ!!!(だから言い張る)

すっかり腰が抜けましたですはい……。

千秋楽参戦といっても、今さらアドリブ報告も……世間はみんな知ってるつーの。
や、あの日からずっと(大袈裟)考えていたこと。

私は石田先生が好きなのかも、かもしれないぞ?

んーと、認めたくない気もしますが(笑)。

とにかく面白かったんですね、『大坂侍』が。
「キリヤさんの芝居を1回は観ておきたい」、その1回でドはまりして無理やり2回追加という結果になるとは、よもや考えもせず。
(青年館公演の条件は、ふつーに考えたら厳しいのにねえ)(欲望が常に最優先の人間なのです)
石田先生のギャグって、私には理解しがたいものがあると思っておりました。
それがねえ。今回まったく平気だったの。爆笑しちゃったの。
なんでかな?

愛すべき「けったいな人々」と、唯一マトモな又七っつあんの、「銭」という価値観の中で繰りひろげられるファンタジー。
なんで彼ら一人一人がこんなに愛しいのだろうと思ったときね。ああ、これは石田先生が彼ら一人一人を愛して、必要としてホンを書いてるならなんじゃないかなあって。
オバケ屋敷の心中カップルだの、なんでここまで婆ァなのかよく分かんないけど笑ってしまう芸者さんだの、石田先生は大好きなんだよ、彼ら一人一人のこと。
愛のない、ただ出てくるだけの無意味な登場人物がいない。
だから私たちも、彼ら一人一人を愛してしまう。
石田先生の、優しい目線を感じるのです。

私は石田先生が好きです(ヅカファンテキに衝撃の告白)。
つか、おトモダチになりたい(なれません)。

そして、私は又七が好きです。
あのね、オンナノコはみんなあーゆー男の人が好きなんだって!(決めつけ)

それがね。
私が「またしちー、またしちー!」叫んでいたら、友が「据え膳食わぬ男は嫌(笑)」と言ったのですよ。
一理あるかもしれない(笑)。
でもね、言わせてえ。

据え膳食わぬストイックさが、オンナノコのはあと直撃なのですよ(真顔)。
それも、キリヤさんゆえに、はあと直撃になるのですよ。
色気もなんもない男が据え膳食わなくても、別にどーでもいーわけで。
毛穴からぷしゅぷしゅ色気漏れモレなのに、男気で据え膳食わないのです。
いえ、食えないのです。食えない、そんな悲しいほど不器用で、優しい男なのです。
そのぷしゅ漏れストイックな、それが又七であり、キリヤさんの持つ魅力であり、オンナノコのはあとに直撃するのです。

自分の優しさこそが、オンナノコにとっては辛いことだと分かっていて。
それでも追うのは、笑っちゃうよーな男のロマン。
少年の日のままの、馬鹿みたいに真っ直ぐな瞳で。

だから据え膳食えないのです。
自分自身も辛くて。ほんとうは好きなんや、お勢ちゃんごめんって辛くて。

「もう……ええか」

ここのキリヤさんのお顔、間違いなくドゥわああっと鳥肌立ちますもん。

「お勢ちゃん、わいを殴ってくれ」

すげーキメ台詞(放心)。
又七かっこええ、ほっんとかっこええ。

コテコテで泥臭くていかにも大阪なこのホンは究極のアテ書きでありながら、キリヤさんの実はスマートで、そしてなんでもこなせる力量を持って成立するもので、だからあれだけ笑えるし泣けるんじゃないかなあ。
笑いだけに流れてしまうギリギリの線で、キリヤさんの芝居の力、歌の力で、真剣な局面にパンって切り返せる。
あらためて、ものすごい人だと思いましたです。

なんてな。
そんなんよか、目ェはあとにして「またしちー、またしちー!」言ってただけなんですけどねあたし(恥)。

天野@マギーは殺されるほど悪人か?という点について。
又七っつあんが斬る以上、悪人に決まってます(断言)。

「鬼は斬る!」キラリン!

うおおおおおお、又七かっこええ。

どくどくどくどくどくどく(心音)。

しっかしマギー濃いなあ。
すごい貫禄だし。でも美形だし。

ラストシーン、なんであんなドタバタに?(笑)なんだけど、このファンタジーの中ではアリな世界。
又七に「惚れたんや」って歌ってもらいた……シツコイ。
シツコイけど、これもキリヤさんの力量あってのラストだと思います。
ドタバタの顛末、あの最後の歌でどれだけ泣けるか。
ガシっと抱き合うとかじゃなくて、又七とお勢ちゃんが歩み寄るので幕とゆーのも、なんか又七らしィじゃんって思えてツボだったりします。

しかしだ。
2階でもドセンはイイね!サイコーだね!と言っていた私は、フィナーレで大泣きすることになるのですよ。

見えないのーーー!

ヒロムのナマふくらはぎが見えないのーーー!

や、もちろん全然見えないわけじゃないんだけど、角度が上からになるせいで、あきらかに1階のときより見えにくいんだって!

毛穴からぷしゅぷしゅ漏れさせていたヒロムの色気が、ここぞとばかりにドバっと全開の、あの場面ですよっ。
オペラがっつりの、着流しナマ足ダンスですよっ。

なのにヒロムのナマふくらはぎが見えないのーーー!

うわああああああん、もっと見せろーーー!(まぢ大泣き)

あれは下から見上げるべきものだったのです(真剣)。
銭はたいて最前ドセン取るべきだったと、心底後悔しました。
や、千秋楽参戦を前々日に決めた人間に、そんなこと言う資格はありませんすみませんですはい。

えーと、三百両でポチるとか?(なんだそりゃ?)

だけど2階もウインクきたもんっ!ヒロムのウインクきたもんっ!

もおっ勝手なことばかりほざいて、キリヤファンの皆々さま、ほんとうに申し訳ございません(平伏)。

最後のキリヤさんのご挨拶にも、泣きそーになりました。
こんな会心の舞台の千秋楽に、だからこそ「明日から」のことを語るキリヤさんの目が、キレイでキレイで。

キリヤさんのことばっか書いてるけど、みんながよかったのです。
石田先生の愛に応えて、各々が自分の役を愛していたと思うの。すごく、すごく。
数馬@もりえちゃんは、最初「ファンは泣くんじゃ?」と正直思った。
でもかわいいんだよねええ。たまんなくかわいい。

ステキな舞台でした。

『大坂侍』、大好きです。

でね。
千秋楽に、友だちの後ろの席の男性が、やたらバカ受けしていたんですって。
「ぐあっはっはっは!」「ぶわっはっはっは!」
もんのすごいデカい声で、バカ笑いしっぱなしなんですって。

オマイいくらなんでも笑いすぎ、うるさいわっ!
そう思って若干睨みぎみにキッと振り返ったら、なあんとそこには石田先生ご本人が座り、嬉しそーに大口開けて笑っていらっしゃったそうな。

先生てば、ほんまに自分のホンが「好きなんや」ね……。
(ちょっと呆)(でも可愛いかも)

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