突然ですが、いまさら大劇場千秋楽のお話(笑)。

「砂漠の薔薇」
中近東の砂漠を、一人の男が彷徨う。


遠い東の幻のパラダイス 旅する僕に誘いかける
夢の国 不思議な歌 誰かが歌う愛の歌
誘われて花の中 月明かり ただ風の音


砂漠の中に現われる、紅い薔薇と不思議な道化。
男がいざなわれるのは、幻のパラダイス。

それは砂漠に突如浮かんだ蜃気楼なのか。
いや、すべては男が見た夢だったのか。

朝の光とともに消えゆく、儚い一夜の夢。

だが。この日。
砂漠……という名の「銀橋」をゆく男は、ふと立ち止まった。
男の目線は虚空を彷徨い、そして足下に落とされる。

一輪の白薔薇。

花の薫に憑かれたのだろうか、男は白薔薇を掌に掬いあげる。
妖しい花の毒に魅入られ、男は夢へと吸い寄せられる。

夢の国への入り口。それが、大楽だけは銀橋の白い薔薇だった。

その扉を開け、中へと導くのは、この日も紅い薔薇と道化。

幻のパラダイス……という名の「本舞台」に導かれた男は。
ほんの一瞬だけ、真顔になって。
白薔薇を上手袖に、そっこー投げこんだ。

そのまま男はなにごともなかったかのように、夢の国で惑い、酔いしれ、そして……。


あの白薔薇は、オープニングでみきちゃんがグローブに付けていた花だ。
銀橋に出たとき落ちてしまって、そのまま残されていた白い薔薇。

出演者が舞台で落とし物をこっそり拾う光景というのは、まま見ることがある。
だが、こんなにかっこいい拾い方って、はぢめて見たっ。


轟悠……かっこいいぞーーーーーーっっ!!!!!!(正子さん張りに絶叫)

コメント