リナ・ラモント。
公演カクテルが飲めるという、某ホテルのバーにいってみた。
でえとのお相手は、『明日は明日の風が吹く。』のイチヒさん。
お相手、というより。

拉致させていただきました(シレっと)。

イっちゃん。その節は。
ども``!どもどもねえええ!

メニューがきた。
だが、メニューなど不要である。
私が頼みたいものは、最初から決まっているのだ。

「リナ・ラモント!」

にっこり注文した私の顔を、店員氏は怪訝そうに覗きこむ。

通じて、にゃ、い?
やっだあ、もお!店員さんたら、しばらっくれてえ~~!

いや。私の発声法が悪かったのだろうか。
よし、もう一度!

「リ、ナ、ラ、モ、ン、ト、を、お、ね、が、い、し、ま、す!」

滑舌は、ばっちり決まった。このときの私の発声法は、大ちゃんを遥かに超えていたはずだ。(言い切った!)
ところが、それでも店員氏は、哀しげに首を横に振るではないか。

ここでイっちゃんの突っ込みが入った。
「あのう、カクテル名で注文しないと……」

え?
カクテル名?なんだそりゃ?

メニューには、こうあった。

~Singin fantacy~ ―北翔海莉オリジナルカクテル―

リナ・ラモントちゃんは、このバーのどこにも存在しなかったのである。

恥ずかしいぞ自分。

焦ってそのカクテル名とやらを言おうとしたが、なんせ頭は悪いわ英語にゃ弱いわ……しん、ぎぎぎ……わ、分からん。

ええいっ!

「ほほほ北翔海莉さんをお願いしますっ!」

ふう。どうやら通じたらすィ。店員氏は、やっと下がってくれた。

これでテーブルに北翔海莉さんご本人が運ばれてきたらネ申だったのだが、さすがにそれはなかった。

ふつーにカクテルが運ばれてきた。


お抹茶色。


そして私は、リナ・ラモントをイメージしたカクテルがお抹茶色であることに、なんの疑問も持たなかった。

だって、みっちゃんプロデュースだよ?(ん?)

一口飲んでみた。


お抹茶味。


一旦、納得した。

イっちゃんにも勧めてみた。
「ね、お抹茶の味だよね、ね?」
「そんな気がします……」

しかし。

やはり、なにか間違ってないか?なんでリナ・ラモントがお抹茶なん?
舞台はハリウッドであって、日本じゃ、にゃ、い!

………。

メニューの説明書きをよおく読んでみると、「バイオレットシロップをレモンジュースとソーダで割ったノンアルコールカクテル」となっているではないか。
バイオレットカラーが、ほの暗い店内のイエローの照明によって、お抹茶色に変わってしまったのだ。恐らく。

写真はフラッシュを焚いたので、かろうじてバイオレットに見えると思うのだが……。


でも、味は絶対にお抹茶だったもん!(言い張る)
間違いにゃい も``ん``っ!


視覚情報は、人間の味覚をも左右する重要な役割を担っているのだということを、身をもって学習できた、有意義な夜であった。

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