組替のこと。

2009年1月27日 宙組
出遅れたが、組替について、宙絡みのこと。
22日、ちぎちゃん、あまちゃき、2人の宙組生の組替が発表された。

ちぎちゃんは初舞台が宙『ベルばら2001』、そのまま宙組配属の生粋の宙組っ子。
2003年に大和さんが宙組に組替してからは、『白昼』のサバティエ、『ステラマリス』のガイ、『炎』のパリアと立て続けに大和さんの役を新公で演った。
大和さんは誰がどう演っても真似のできない、他人と時空の違う芝居をする人だから、ちぎちゃんは大変だったのではないだろうか。キャラテキには大和さんに方向が似ているとも思うのだが、それだけにむしろ苦労が多かったかもしれない。
その後『ネバセイ』のジョルジュ、『竜馬伝』の竜馬と2回の新公主演を経て、『バレンシア』二番手のラモンで新公を卒業した。
本公演でも次々に大きな役をまかされ、順調な路線の道を歩いてきたと言っていいだろう。
そして昨年は『殉情』で、初のWS主演を務めた。
申し訳ないが作品自体が好きになれなくて(ほんとーーにすみません)(石田が悪いのっ)感想を書ききれていないのだが、ちぎちゃんはすばらしかった。
どうしても「かわいい」部分が先行して評価されがちだったちぎちゃんが、大人の男性としての魅力を存分に発揮し、また主演としての力量、その未来を確信させてくれた、彼にとって飛躍の舞台だったと思う。

「ちぎちゃんからは金色のお粉が出る」と、私はよく言っている。
たとえば『FANTASISTA』の太陽の場面。皆が顔を伏せ、太陽の光が射したときに一斉に顔を上げる。ここではそれぞれがすばらしくイイ顔をするのだが、このときあたりにパァっと金の粉を舞い散らせることができるのが、ちぎちゃんという人だ。
これはすっごい才能だと思うの。舞台人としての天賦の才。こればかりは努力して手に入れられるものではない。

このまま宙組で、真ん中に立って欲しいと願っていたよ……。
ちぎちゃんはキラキラした、ものすごく「宙組らしい人」だと思っている。淋しさはどうしても拭えない。 大和さんとも縁が深い人だったので、卒業公演に出られなくなってしまったことも、とても淋しい。
『パラプリ』の楽で、ボロっボロに泣き崩れていたちぎちゃん。そのあと同期のフェアウェルでも、わんわん泣いていたという。甘えたさんで同期大好きなちぎちゃんらしくてかわいいなあと思っていただけだったが、実はもうその頃から自分の行く道を知っていたのだろうか。

長身揃いの宙組では、たしかに厳しい部分はあったと思う。それを差し引いてもなお、ちぎちゃんは燦然と輝いていたのだけれど。
雪組ではすんなりかなめちゃんの後に入るのかどうなるのか、その辺はまだ分からないが、しかし。
どんな場所でもちぎちゃんの輝きをもってすれば、必ず道は開けるはずだ。

あまちゃきは初舞台が宙『ネバセイ』で、たかちゃん、ハナちゃんの退団公演で死ぬほど(笑)ムラに通った私には、この期の初舞台生、中でもそのまま宙組配属になったあまちゃきたちには特に思い入れがある。
研2で『バレンシア』新公、全ツのマルガリータに抜擢され、これまで新公、本公、WSと良い役が続いていた。
正統派美人とはちょっと違うがファニーフェイスで愛らしく、芝居が巧いのが強み。
って、花組にはすみ花ちゃんがいるわけで。すみ花ちゃんの巧さは別格だと思うので、あまちゃきがどういう立場で花組に行くのか、ちょっと心配ではある。
まあ、花組に限らず、組替自体これで終わりではない気配がするのだが。どうなんだろう。

宙組から飛び立つ2人の、これからのさらなる活躍を期待してやまない。

……けど。やっぱ淋しいなあああ(凹)。

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2009/01/22
組替えについて

この度、下記の通り、組替えが決定致しましたのでお知らせ致します。

【雪組】
凰稀 かなめ・・・4月14日付で星組へ
※宝塚大劇場公演『風の錦絵』『ZORRO 仮面のメサイア』千秋楽後に異動(東京宝塚劇場公演には出演致しません)。

【宙組】
早霧 せいな・・・2月24日付で雪組へ
天咲 千華・・・2月24日付で花組へ
※上記二名は中日劇場公演『外伝ベルサイユのばら-アンドレ編-』『ダンシング・フォー・ユー』千秋楽後に異動。
※早霧せいなは雪組東京宝塚劇場公演『風の錦絵』『ZORRO 仮面のメサイア』より出演致します。

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