逆転裁判のバウから青年館公演にかけて、いちばん変わったのはえりこちゃんだね。
と、これはもう仲間内では、ものすごく言っていた。

芝居が変わった。
突き抜けたような、吹っ切れたような。

えりこちゃんは堅実に道を歩いていくタイプではあるが、突然ポンと一段上にあがる、そんなきっかけが今までもたしかに何回かあった。
逆裁の青年館では、そういう顔がまた見られたと思っていた。

ゲームと宝塚の初のコラボ作品自体、最初は手探りだったろう。普段とは違う客層を前に、中でも人気のミツルギというキャラを演じるプレッシャーもあっただろう。
演じていくうちに受ける手応え、「みっちゃんかっこいい!」という、ヅカファンだけではなくゲームファンからも聞こえてきた大きな声、日々上がってゆく劇場の温度。

えりこちゃんはそれらを肌で感じて、青年館で突き抜けたんだ。

役を演じるだけではなく、エッジワースという役を楽しみ、さらにそこから一段上の、男役をも余裕で楽しんでいる様を感じさせてくれたと言うか。
男役・七帆ひかるを「くらえ!」とも言わんばかりの、千秋楽で見せてくれた彼の芝居に、私はそう思っていたのだが。

それらもあって。
その上で、ゴールの日に向かって何かが吹っ切れたのかもしれないと、今にして思う。

これからますますの人だと思う。あまりにももったいないとも思う。
しかし、えりこちゃん自身が決めた道に、異議は誰も唱えられない。

千秋楽に逆裁2の発表があったとき、蘭とむちゃんが「今のこのメンバーで作り上げた作品だからこそ!」この公演の成功があったのだと、声を大にして言っていた。

再演といっても、蘭とむちゃん以外のメンバーはどうなるか分からない。少なくとも、ねおちゃんはいなくなる。

そして、エッジーワース@えりこちゃんも、レオナ@まさみちゃんも、モエノ@らびちゃんも、逆裁2には出ない。出られない。

千秋楽の蘭とむちゃんの「今のこのメンバー」への力強い感謝の言葉は、もしかしたらそれも含んでいたのかもしれない。
二番手として自分と対峙したえりこちゃん、ヒロインとして自分についてきたまさみちゃん。今回の作品の成功に於いて、欠けることなどありえなかった彼らは、もういなくなるという現実。


東京千秋楽付退団者、10名。

大和さん、ウメちゃん、ゆっちゃん、まさみちゃん、えりこちゃん、あすちゃん、りさちゃん、かなちん、らびちゃん、さっくん。


トップコンビ退団なので、あと8人は覚悟してました。
それにしてもほんとに8人来ちゃったなあ(凹)。皆それぞれに思い入れがあります。いろんな公演が、いろんな場面が浮かんできます。

7月5日をしあわせな日にしましょ。宙担仲間よ、よろしくねっ。

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2009/03/05
宙組 退団者のお知らせ

下記の生徒の退団発表がありましたのでお知らせいたします。

(宙組)
彩苑ゆき
大和悠河     ―すでに発表済み―
美羽あさひ
七帆ひかる
陽月 華     ―すでに発表済み―
華凜もゆる
美牧冴京
香翔なおと
萌野りりあ
咲真たかね


   2009年7月5日(宙組東京宝塚劇場公演千秋楽)付で退団

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