『逆転裁判』の公演が成功をおさめたことや、蘭とむちゃんをはじめとする出演者たちへの評価は、すごくすごく嬉しいことなんですが。
ゲーム界からも高く評価され、だからこそ熱が冷めないうちにと、異例の速さで続演も決まったんでしょう。
それは嬉しいんです、何度も言うけど。

ただ、宙組にとって『逆裁2』の続演がどうなのかと言うと……難しいところですよね正直。

決して蘭とむちゃんに水を差すつもりはありませんが。
宙組の三番手以下主演バウは、WSを除くと2007年みっちゃんの『セカンドライフ』が最後です。つか大和さんの体制になってからの三番手以下バウって、この1本しかない。あとはWSだし。
このまま2009年末まで三番手以下主演バウがないとしたら、おかしな話じゃあないですか。
『セカンド』は東上してませんし。みっちゃんの東上バウが未だないというのは、他組とのバランスからしても、どう考えたって変でしょう。

蘭とむちゃんにしてもどうなんだろう。
贅沢を言い出したらキリがないです。主演東上バウが続くってこと自体、しあわせなことです。
だけど年に2回主演を観られるのなら、もう1回はまるで違う顔が観たいよなあ、本音言ったら。フェニックス・ライトが正に蘭寿とむ全開で、蘭とむちゃんならではのお役だっただけに。いや、だから贅沢を言い出したらキリがないんだけど。

他の出演者はどうなるんだろう。レオナは元々オリキャラで、まさみちゃんの退団発表前から、ヒロインが変わる可能性は言われていました。
エッジワースは出さないか、別の人に振るか。私は、もし、もし『逆裁2』にエッジワースが出るなら彼で観たい!という密かな野望を抱く人がいます……が言いません、つか言えません。
とにかくえりこちゃんが見事に嵌まっていただけに、新エッジワースが出るとしたら、最初から厳しい目で見られることになるでしょうし。

ゲーム自体に検事はいくらでも出てくるので、エッジワースじゃない検事を出すとしましょう。
そうなると『逆転裁判』の記号となるキャラが、ライト以外にも必要となってくる。宝塚だけでの話ならライト以外初演メンバー総入れ換えでもよさそうなものですが、ゲーム界が絡んでくる以上、それでは済まされない気がするのよ。
とすると、ディック@みーちゃん、ラリー@大ちゃん、マヤ@れーれあたりは続投なのだろうか。
下級生のれーれはいいかな。かわいこキャラで、さらに顔売って。
ディック、ラリー。 キャラ立っててすごい楽しかった~!印象的な役だし、よかったよおおーーーお! オイシかったよねっっ!

一公演に限定するなら、ね。

主演の蘭とむちゃんの比ではなく、みーちゃん、大ちゃんの続投はキツいって。新公卒業したばかりで、今いろんなことにチャレンジするときじゃん。本公演では、まだそこまでの活躍の場は与えられない学年の彼らにとって、バウは本来すごくオイシい場であるべきだと思うし、演出家はそう創らなきゃ駄目でしょう。
ディックもラリーもキャラ立ってて楽しくて。だけど、物語の流れに関わってくるわけではない。
『逆裁2』で彼らがどんなポジになるかはまだ分からない、や、出るかも分からないわけだけど、仮に同じ役で続投させるとしたら、キャラ立ちだけではなく彼らがもっとストーリーに絡んでくるようにホンを書いて欲しいッス。

主要3人は別として、ストーリーに絡んで見せ場があったのはミラー@すっしーぐらい?みーちゃん、大ちゃんはキャラテキにはオイシくても、そのあたり損してたもん。
みーちゃんなんか二幕全然出てこないし(怒)。ディックの中ではエッジワースを尊敬しきってて好き好き大スキーのはずなんだけど、脚本上ではその辺のエピ特に書かれてないし(怒怒怒)。みーちゃんが台詞のない部分での芝居で細かく演ってくれていたとはいえ、観る側からしたら書かれ方に不満はありましたって。

さらにモブ使いの酷さ!下級生たちはほんと為所なくて気の毒でした。
なんの為の小さいハコでの公演なのかと。下級生が本公演では演れないようなこと任されてこそ、意味があるわけで。
これはゲームが原作で、その主要キャラを見せることが中心とならざるをえなかったこと、しかもそのゲームは弁護士対検事、そこに被告、真犯人を絡ませれば基本的に話が成立してしまう、法廷が舞台という制約があったことも原因でしょう。
それに加えて、鈴木先生のモブ使いがすげー下手なのは『セカンドライフ』で実証されてるからねえ。はあぁぁ。
あの作品も主演は上手く見せてたと思う。主演の魅力を引き出す技は持ってるんでしょう、鈴木先生は。
だからって下級生が割を食っちゃうようじゃ、演出家としてどうなの?
『セカンド』も『逆裁』も、公演としては面白かったんです、私は。みっちゃんも蘭とむちゃんもそれぞれの色がすごく生かされていて、彼らの世界に引き込まれた。それだけに、どうしてモブを生かすことができないのかと、それをやればもっともっと面白い物になっただろうにと。そこがとても歯がゆかった。

『逆裁2』では、その失敗を繰り返して欲しくないのです。
しかし、これは『逆裁』という作品に於いては鈴木先生だけの問題ではない、結局法廷劇になる以上は、あまり改善されないのではかという悪寒が(凹)。

って、これ千秋楽報告でもなんでもなくなってるじゃん?!(滝汗)(タイトルに「異議あり!」)すみませんすみません。
あの日の『逆裁2』発表のこーふんから、ちょっと冷静になって考えてみたこと、みたいな。
公演が楽しみでもあり、ちょっと不安でもあり……といったところかですか。今は。

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