結局、中日の『外伝アンドレ編』のことは、あまり書いていません。
作品自体に唖然とする気持ち、そんなことは関係なく熱演する宙組生。こうなると宙ファンとして、もう何も言えないもん……。
あの公演が成立したのは、生徒の熱あってこそでしょう。それを何を勘違いしたのか、本公演に持ってくる暴挙。あーりーえーなーいーーー!
(逆に言うと、「生徒の熱」さえあればどんな作品でも成立する、『外伝アンドレ編』でもなんでもありという、恐ろしい考え方も出来てしまうわけですが)

なにが嫌いって、あの主題歌が大っ嫌いでした。意味解んない。
最初にプロローグで歌われるんですよね、プロローグの紳士S@大和さん、プロローグの淑女S@ウメちゃんで。この時点では一応「プロローグの人」なので、単なる主題歌披露ではあるのですが。
(ただ、プログラムには「アンドレとマリーズが」と、はっきり書いてあるんだけど)(これをアンドレとマリーズだと思っちゃうと、寄り添って歌う二人から来る視覚情報と、歌詞から来る聴覚情報に混乱が生じるので、とりあえず「プロローグの人」にしておくことにする)(や、どっちにせよすぐに混乱する羽目に陥りますが)(笑)

この後、場面はプロヴァンス、幼い日のアンドレ@あまちゃき、マリーズ@糸ちゃんに移ります。
両親を亡くし、祖母マロングラッセに引き取られベルサイユのジャルジェ家に向かうことになったアンドレと、幼馴染のマリーズの別れの日。
「大きくなったらお嫁さんにしてくれるという約束を忘れてはいないよね」とマリーズ、「うん」と頷くアンドレ。
幼い二人は再会を約束し、歌うのです。

♪この道はどこへ この道はどこへ
私は誓う この道がどこへゆこうと 私の愛は変わらないと♪

この途中で、子アンドレと子マリーズは、成長したアンドレ@大和さんとマリーズ@ウメちゃんに入れ替わって、主題歌が歌い継がれます。

♪私は誓う この道がどこへゆこうと 私の愛は変わらないと♪


すでにアンドレの愛、変わってますがなっ!!


こんなに人を馬鹿にした主題歌があるのかっ。ほんと許せないったらない。
途中で歌詞の意味、変わってるやん。おかしいじゃんか。
ラストシーンでもこの歌は歌われます。革命(バスティーユ)で戦死したアンドレは、「愛するオスカルのもとに向かい、天国への階段を上がって行く」のです。

♪私は誓う この道がどこへゆこうと 私の愛は変わらないと♪


まだ言うんかいっ!


少なくとも物語のきっかけでは、アンドレはマリーズのことを思っていたのでしょう。その言葉を信じて、マリーズはアンドレとの再会だけを夢見て生きてきたのです。
大人になって再会したアンドレは「オスカル一筋に愛し抜く」男なわけですよ。子どものときの約束なんか、とっくにどっかいっちゃってるんですよ。
そして、幼い日に「マリーズと」将来を誓って歌った歌の「中の人」を堂々と「オスカルに」すり替えて、天国への階段を上がっちゃうのよ。

こんなにも虚しく歌詞が響く主題歌も、そうそうないと思うの。

幼いアンドレは大和さんじゃない、子役です。
大和さん演じる成長したアンドレはとにかく「オスカル一筋」なわけで、横から入ってくるマリーズがすごい電波に感じちゃうのですが、そもそもアンドレが変。なのよ。

その諸悪の根源にも思える、意味不明な主題歌。この道はどこへ?(真顔)

また聞くのか……ほっんと勘弁して。

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