わたるさんの舞台挨拶っ!@映画『愛と青春の宝塚』
2009年7月12日 宝塚湖月わたる舞台挨拶、夜の回を観てきました。
いまだ身体も脳も機能していないのは事実で、何かを観る気力というものがなかなか湧いてこなくて。ただ、映画はいつでも観られるけど、わたるさんの舞台挨拶はこの日しか聞けない。気力を出していってまいりました。や、舞台挨拶なかったら、絶対先延ばししてた。
でも、行ってよかったです。ほんとうに。
「それでは早速、本日の主役をお呼びしましょう。湖月わたるさんです!」
うおおおっ、かかかかかかかっこええええええっ!
黒のパンツを黒のロングブーツにイン、シャツはレオパードで胸元をガバっと開け(笑)、頭には黒い中折れの帽子。そのまま現役として宝塚の舞台に出られますって!
とはいっても、すっかり細くなったウエストをビシっとマークされていたり、今の舞台のお役の影響もあるのか女性らしい雰囲気もほんのり加味されていて、男役というよりは「かっこいいおねえさん」の体。
顎のラインまで伸ばされた髪にパーマがかかっているのは、今の舞台のためだそうです。そう、わたるさんも(も?笑)案外オデコ広いんですよね。綺麗に額を見せていらっしゃいました。
この日はそのテアトル公演の終演後、舞台挨拶の場に臨まれたとのことで、お疲れであろうにたっぷりとトークを聞かせてくださいました。
以下順不同、思い出すままに。言葉自体は私フィルターがかかっていますので(ぶっちゃけ不正確です)、ご了承ください。
・他人とは思えないっ!
「最初は体育会系なところが自分と似てるかな、ぐらいだったけど、演じていくうちに、もうリュータンが他人とは思えなくなって!」
「リュータンは自分がこうありたい!と思っていた理想のトップスター像です。自分なんかは足下にも及ばないけれど、リュータンを通してトップスターというものをまた経験させてもらう中で、彼女の明るさや前向きさにグイグイ引っぱられて、自分がもうリュータンなんじゃないか?!っていう思いで毎日演じていました。
いや、関西弁は難しかったですけど(笑)」
私は舞台版を観たとき、私の理想のトップスター像はリュータンだ、そしてわたるさんこそリュータンだ、ってすごく思ったんですよね。
スキヤキソングですよ、スキヤキ。リュータンがオトコマエでかっこよくて、号泣しましたっけ。
牛肉ブン回しながら歌い踊る皆の太陽リュータンは、そのまま私が在団中のわたるさんに見ていたトップスターとしての在り方でもありました。
・お掃除は大変!
「舞台では下級生が釘で掃除する場面がありましたが、私はヘアピンで板の目の塵を取ってました。そこにヤスリをかけて。朝の6時45分から1時間半ですよっ」
これは音校生の義務として有名な、毎日の掃除の話。わたるさんは裸足で踊ったりもするモダン教室の担当で、ヤスリまでかけて床ツルツルにしなきゃなかったとか。
そしてわたるさんはボソっと呟いたのです。
「……今の生活に全然生かせてない(素)」
いやあんかわいいかわいいかわいいィィィ。
・リーゼントは大変!
「オープニングで久しぶりにリーゼントを作って、もうそのリーゼント作ってる自分の姿が懐かしくてえ!(笑)
ただ、次のスキヤキソングではちょっとレディーな感じで(笑)前髪も崩してるんですが、そのあと今度は軍服なんですよ軍服!またリーゼントなわけです。しかも帽子を被ったり取ったりするので、ガッチガチに固めなくちゃならないんです」
「それなのに、二部は慰問に行く場面からなんですよ。サラサラヘアーで慰問に行かなくちゃ!と、20分しかない休憩で頭を洗ってましたっ!!(大いばり)」
「全国ツアーのとき、ある会場でアナウンスが入ったんです。『今日の小休憩は15分でお願いします』、うええええええェェェェェェえええっ?!みたいなっ」
「そんなときに限って、影山先生が『皆で写真撮ろうよ~』、うええええええェェェェェェえええっ?!みたいなっ。影山先生、ノン気だなあ、なんて(笑)」
「シャワーがなくて給湯室で頭を洗ったり、お湯の出るところを求め彷徨い(笑)。ほんとうに全国の会場の皆さん、お世話になりました~!」
・リュータンも初舞台生?
「1回やりたかったんですよね、ロケットの三色旗のお衣装で、頭にエッフェル塔つけて」
これは初舞台生ロケット場面のお衣装なので、最初からトップスター役であるリュータンは、メインキャストで唯一人着ていないんですよね。
全国ツアーでは開演前に必ず場当たりをするので、そのときに着るチャンスをずっと窺っていたらしい(笑)。
「オープニングで幕がパっと開いて皆が迎えてくれたとき、あれで立ってたらおもしろいんじゃないかなって……最終地でさせていただきましたあっ!」
ただし。口惜しいことに。
「皆さんにウケて大笑いしていただいたことに自分が一番ウケてしまって、ちゃんと歌えなかったことが(凹)」
・リュータンもみっちゃん?(え?)
「あとね、牛の着ぐるみを(笑)」
なんですか?そのラルフ・ブラウン@みっちゃんみたいな発想は(笑)。
「是非、牛を着てスキヤキソングを歌いたいって思っていて、いや着ぐるみは荷物になるので(笑)1泊のときに持っていってやったらこれもウケてしまいまして、なんでもっと早くやってくれなかったのよっ!って逆に皆に怒られちゃいました(笑)」
・早替わりは大変!
「早替わりは大変で舞台袖を駆け回ってたんですが、ほら私、自慢じゃないけど足早いじゃないですか(にやり)」
ここで私が思い出したのは、ASUの駆けっこわたさんだったのは言うまでもございません。
あ、80周年運動会のリレーってのもありましたが(笑)。
「お衣装さんが鉢巻で、舞台裏にゴールテープを作って待っていてくれるんです。時間無いのに、それを見ると駆けぬけずにはいられないという。ええ私、足早いんですよ(にやり)」
・オンナノコは大変!
今公演中の舞台『COCO』では、田舎から出てきたオンナノコ役を演じているというわたるさん。
「21歳のね」と司会者が注釈、「あはは、自分では言いにくかったんで、ありがとうございます、そう 2 1 歳 の可愛いオンナノコを演じているわけですよ」
「自分でも一生懸命に女性らしいモデルウォークを頑張ってたんですが、舞台稽古のときです。
パンっ!とライトが入ると……」
シャキーーーン!
ここでわたるさん、見事な男役キメポーズからガシガシと男役歩き。
しかも帽子をスっと取って、片手にかっこよく持ちながらキメキメで歩くんだもーーん!きゃあああん!
「スタッフの方が飛んできました。それはちょっとマズイです、と(笑)。
自分では抑えてるつもりなのにィ。本番を観に来てくれた同期にも、男役入ってると注意されちゃって」
「いやあ、ライトって恐いですねえええ」
をいライトのせいなのかっ?!(笑)や、ピンスポがパンっ!と入ると、わたるさんの男役スイッチはどうしてもONになってしまうらしいです(笑)。
・さらに男役スイッチが入るとき
「愛と青春で羽根なんか背負わされちゃった日にはもおお!
あとT4コンサートで宝塚時代の曲を歌わせていただくコーナーがあったんですが、ああなるとね!MAXでしたね。
ウインク、バチーン!こんなの(手にしている帽子)バッシーン!なんて投げちゃったり、もう血が騒ぐ騒ぐっ!」
その言葉の度に目線やポーズをキメてくれるわたるさんに、会場の客も血が騒ぐ騒ぐっ!
ここで司会者が「今日はその帽子、投げないんですか?」
「あのあのあのこれは私物なんで……持って帰りたいんで(笑)」
わたるさんご自身の言葉にもありましたが、リュータンという役ができるのも、宝塚を経験し、女優を積み重ね、そしてある今だからこそなのかもしれません。
それにしてもわたるさんのサービス精神たっぷりのトークに、ものすごーく元気をいただきました。
わたるさんって人の、今日来ているファンに思いっきり楽しんでもらおうという愛がヒシヒシと伝わるトークだったし、なにがすごいってわたるさん自身がそれを心から楽しんでいるであろうところなんですよねえ。
かわいくて、かっこよくて、熱くて、ステキなステキなおねえさんでした。
映画版というのは、舞台『愛と青春の宝塚』を撮った映像版で、カメラに切り取られる目線が新鮮ではありました。自分の目線とはまるで違うから。
私がこの日観たver.は、リュータン@わたるさん、タッチー@かしちゃん、トモ@みどりちゃん、ベニ@くららちゃん。
もうひとつのver.は、リュータン@リカちゃん、タッチー@さえちゃん、トモ@ゆりちゃん、ベニ@るいちゃん。
ただ、どうしてもリュータン中心に映像は切り取られるので、かしファン的には不満もありました。かしちゃん観られた気には、あまりなれなくて。これはもう仕方ないとは思うんだけど。
もちろん、タッチーの場面、船上のダンスなどではかしちゃんの美しい表情のドアップに見とれておりましたが。
映画としてはちょっと長くて、私は舞台は当然平気なんですが、映像って基本ダレちゃうのよね。公演DVDとかも買ったり録ったりするのは好きなんだけど、まず見ないもん(笑)。
でも、この映画は一見の価値があると思います。オペラでも追いきれないほどの細かい表情を、スクリーンのドアップで見られるってなかなかないし。
それと、やはりよく出来た脚本だし、演出だと思う。重いテーマを扱っていながら、ちゃんと笑わせどころもつくり、タカラヅカ的な部分も少人数で巧く見せている。どんどん芝居に入り込んでいくうちに、押し付けがましくなくそのテーマが自分の中にジワジワと、そして最後にはずっしりと沁みてくる。大石静、鈴木裕美恐るべし。
別れだ死だって、今のナーバスになっている自分には若干重かったというのは、正直ありました。なにしろ自分が落ちてるときって、なんでも真剣に受け止めてぐちゃぐちゃ考える方向に行ってしまうから、精神的に大変ではあった。
そこはもう、ねえ。太陽わたるさんの舞台挨拶に救っていただきましたので、ねえ。うくうくく。
舞台版はひと通りのキャストを観ているのですが、そのとき書けなかったOG小ネタ。
・ムっちゃんがめちゃめちゃおもしろいーーー!あのキャラの立ちようで、しかし決して出すぎずいいお芝居してます。翼悠貴、シメさんの同期だったかと。在団当時からキャラ立ってたよね。
・さくPがともえちゃんに似ている(笑)。宙組にいたときは、2人並んでてもそんなこと思わなかったんだけどなあ。今のさくPの顔、どうにもともえちゃんに見えてくるのよね。とにかく綺麗だわあ。ん?私好みの顔なのか?
・みつみあきほがなおきじゅんに似ている(笑)。光海さんは大和さんの同期ですが、在団があまり長くなく、宝塚時代の印象は申し訳ないのですが薄いんですね。
それもあって、光海さんが登場する度に、すっかりなおきじゅんにしてしまった自分がいるという(失礼な)。
わたるさんが仰っていました。組も時代も超えて「タカラヅカ」OGというだけで心が通い合い、阿吽の呼吸で舞台が創れるんだと。
やっぱりタカラヅカって、すごいところです。
そして戦争という時代を乗り越えて今日のタカラヅカ、いや、日本があることを、多くの方々に感謝しなくてはならない。あらためてそんなことを大真面目に考えさせられました。
いまだ身体も脳も機能していないのは事実で、何かを観る気力というものがなかなか湧いてこなくて。ただ、映画はいつでも観られるけど、わたるさんの舞台挨拶はこの日しか聞けない。気力を出していってまいりました。や、舞台挨拶なかったら、絶対先延ばししてた。
でも、行ってよかったです。ほんとうに。
「それでは早速、本日の主役をお呼びしましょう。湖月わたるさんです!」
うおおおっ、かかかかかかかっこええええええっ!
黒のパンツを黒のロングブーツにイン、シャツはレオパードで胸元をガバっと開け(笑)、頭には黒い中折れの帽子。そのまま現役として宝塚の舞台に出られますって!
とはいっても、すっかり細くなったウエストをビシっとマークされていたり、今の舞台のお役の影響もあるのか女性らしい雰囲気もほんのり加味されていて、男役というよりは「かっこいいおねえさん」の体。
顎のラインまで伸ばされた髪にパーマがかかっているのは、今の舞台のためだそうです。そう、わたるさんも(も?笑)案外オデコ広いんですよね。綺麗に額を見せていらっしゃいました。
この日はそのテアトル公演の終演後、舞台挨拶の場に臨まれたとのことで、お疲れであろうにたっぷりとトークを聞かせてくださいました。
以下順不同、思い出すままに。言葉自体は私フィルターがかかっていますので(ぶっちゃけ不正確です)、ご了承ください。
・他人とは思えないっ!
「最初は体育会系なところが自分と似てるかな、ぐらいだったけど、演じていくうちに、もうリュータンが他人とは思えなくなって!」
「リュータンは自分がこうありたい!と思っていた理想のトップスター像です。自分なんかは足下にも及ばないけれど、リュータンを通してトップスターというものをまた経験させてもらう中で、彼女の明るさや前向きさにグイグイ引っぱられて、自分がもうリュータンなんじゃないか?!っていう思いで毎日演じていました。
いや、関西弁は難しかったですけど(笑)」
私は舞台版を観たとき、私の理想のトップスター像はリュータンだ、そしてわたるさんこそリュータンだ、ってすごく思ったんですよね。
スキヤキソングですよ、スキヤキ。リュータンがオトコマエでかっこよくて、号泣しましたっけ。
牛肉ブン回しながら歌い踊る皆の太陽リュータンは、そのまま私が在団中のわたるさんに見ていたトップスターとしての在り方でもありました。
・お掃除は大変!
「舞台では下級生が釘で掃除する場面がありましたが、私はヘアピンで板の目の塵を取ってました。そこにヤスリをかけて。朝の6時45分から1時間半ですよっ」
これは音校生の義務として有名な、毎日の掃除の話。わたるさんは裸足で踊ったりもするモダン教室の担当で、ヤスリまでかけて床ツルツルにしなきゃなかったとか。
そしてわたるさんはボソっと呟いたのです。
「……今の生活に全然生かせてない(素)」
いやあんかわいいかわいいかわいいィィィ。
・リーゼントは大変!
「オープニングで久しぶりにリーゼントを作って、もうそのリーゼント作ってる自分の姿が懐かしくてえ!(笑)
ただ、次のスキヤキソングではちょっとレディーな感じで(笑)前髪も崩してるんですが、そのあと今度は軍服なんですよ軍服!またリーゼントなわけです。しかも帽子を被ったり取ったりするので、ガッチガチに固めなくちゃならないんです」
「それなのに、二部は慰問に行く場面からなんですよ。サラサラヘアーで慰問に行かなくちゃ!と、20分しかない休憩で頭を洗ってましたっ!!(大いばり)」
「全国ツアーのとき、ある会場でアナウンスが入ったんです。『今日の小休憩は15分でお願いします』、うええええええェェェェェェえええっ?!みたいなっ」
「そんなときに限って、影山先生が『皆で写真撮ろうよ~』、うええええええェェェェェェえええっ?!みたいなっ。影山先生、ノン気だなあ、なんて(笑)」
「シャワーがなくて給湯室で頭を洗ったり、お湯の出るところを求め彷徨い(笑)。ほんとうに全国の会場の皆さん、お世話になりました~!」
・リュータンも初舞台生?
「1回やりたかったんですよね、ロケットの三色旗のお衣装で、頭にエッフェル塔つけて」
これは初舞台生ロケット場面のお衣装なので、最初からトップスター役であるリュータンは、メインキャストで唯一人着ていないんですよね。
全国ツアーでは開演前に必ず場当たりをするので、そのときに着るチャンスをずっと窺っていたらしい(笑)。
「オープニングで幕がパっと開いて皆が迎えてくれたとき、あれで立ってたらおもしろいんじゃないかなって……最終地でさせていただきましたあっ!」
ただし。口惜しいことに。
「皆さんにウケて大笑いしていただいたことに自分が一番ウケてしまって、ちゃんと歌えなかったことが(凹)」
・リュータンもみっちゃん?(え?)
「あとね、牛の着ぐるみを(笑)」
なんですか?そのラルフ・ブラウン@みっちゃんみたいな発想は(笑)。
「是非、牛を着てスキヤキソングを歌いたいって思っていて、いや着ぐるみは荷物になるので(笑)1泊のときに持っていってやったらこれもウケてしまいまして、なんでもっと早くやってくれなかったのよっ!って逆に皆に怒られちゃいました(笑)」
・早替わりは大変!
「早替わりは大変で舞台袖を駆け回ってたんですが、ほら私、自慢じゃないけど足早いじゃないですか(にやり)」
ここで私が思い出したのは、ASUの駆けっこわたさんだったのは言うまでもございません。
あ、80周年運動会のリレーってのもありましたが(笑)。
「お衣装さんが鉢巻で、舞台裏にゴールテープを作って待っていてくれるんです。時間無いのに、それを見ると駆けぬけずにはいられないという。ええ私、足早いんですよ(にやり)」
・オンナノコは大変!
今公演中の舞台『COCO』では、田舎から出てきたオンナノコ役を演じているというわたるさん。
「21歳のね」と司会者が注釈、「あはは、自分では言いにくかったんで、ありがとうございます、そう 2 1 歳 の可愛いオンナノコを演じているわけですよ」
「自分でも一生懸命に女性らしいモデルウォークを頑張ってたんですが、舞台稽古のときです。
パンっ!とライトが入ると……」
シャキーーーン!
ここでわたるさん、見事な男役キメポーズからガシガシと男役歩き。
しかも帽子をスっと取って、片手にかっこよく持ちながらキメキメで歩くんだもーーん!きゃあああん!
「スタッフの方が飛んできました。それはちょっとマズイです、と(笑)。
自分では抑えてるつもりなのにィ。本番を観に来てくれた同期にも、男役入ってると注意されちゃって」
「いやあ、ライトって恐いですねえええ」
をいライトのせいなのかっ?!(笑)や、ピンスポがパンっ!と入ると、わたるさんの男役スイッチはどうしてもONになってしまうらしいです(笑)。
・さらに男役スイッチが入るとき
「愛と青春で羽根なんか背負わされちゃった日にはもおお!
あとT4コンサートで宝塚時代の曲を歌わせていただくコーナーがあったんですが、ああなるとね!MAXでしたね。
ウインク、バチーン!こんなの(手にしている帽子)バッシーン!なんて投げちゃったり、もう血が騒ぐ騒ぐっ!」
その言葉の度に目線やポーズをキメてくれるわたるさんに、会場の客も血が騒ぐ騒ぐっ!
ここで司会者が「今日はその帽子、投げないんですか?」
「あのあのあのこれは私物なんで……持って帰りたいんで(笑)」
わたるさんご自身の言葉にもありましたが、リュータンという役ができるのも、宝塚を経験し、女優を積み重ね、そしてある今だからこそなのかもしれません。
それにしてもわたるさんのサービス精神たっぷりのトークに、ものすごーく元気をいただきました。
わたるさんって人の、今日来ているファンに思いっきり楽しんでもらおうという愛がヒシヒシと伝わるトークだったし、なにがすごいってわたるさん自身がそれを心から楽しんでいるであろうところなんですよねえ。
かわいくて、かっこよくて、熱くて、ステキなステキなおねえさんでした。
映画版というのは、舞台『愛と青春の宝塚』を撮った映像版で、カメラに切り取られる目線が新鮮ではありました。自分の目線とはまるで違うから。
私がこの日観たver.は、リュータン@わたるさん、タッチー@かしちゃん、トモ@みどりちゃん、ベニ@くららちゃん。
もうひとつのver.は、リュータン@リカちゃん、タッチー@さえちゃん、トモ@ゆりちゃん、ベニ@るいちゃん。
ただ、どうしてもリュータン中心に映像は切り取られるので、かしファン的には不満もありました。かしちゃん観られた気には、あまりなれなくて。これはもう仕方ないとは思うんだけど。
もちろん、タッチーの場面、船上のダンスなどではかしちゃんの美しい表情のドアップに見とれておりましたが。
映画としてはちょっと長くて、私は舞台は当然平気なんですが、映像って基本ダレちゃうのよね。公演DVDとかも買ったり録ったりするのは好きなんだけど、まず見ないもん(笑)。
でも、この映画は一見の価値があると思います。オペラでも追いきれないほどの細かい表情を、スクリーンのドアップで見られるってなかなかないし。
それと、やはりよく出来た脚本だし、演出だと思う。重いテーマを扱っていながら、ちゃんと笑わせどころもつくり、タカラヅカ的な部分も少人数で巧く見せている。どんどん芝居に入り込んでいくうちに、押し付けがましくなくそのテーマが自分の中にジワジワと、そして最後にはずっしりと沁みてくる。大石静、鈴木裕美恐るべし。
別れだ死だって、今のナーバスになっている自分には若干重かったというのは、正直ありました。なにしろ自分が落ちてるときって、なんでも真剣に受け止めてぐちゃぐちゃ考える方向に行ってしまうから、精神的に大変ではあった。
そこはもう、ねえ。太陽わたるさんの舞台挨拶に救っていただきましたので、ねえ。うくうくく。
舞台版はひと通りのキャストを観ているのですが、そのとき書けなかったOG小ネタ。
・ムっちゃんがめちゃめちゃおもしろいーーー!あのキャラの立ちようで、しかし決して出すぎずいいお芝居してます。翼悠貴、シメさんの同期だったかと。在団当時からキャラ立ってたよね。
・さくPがともえちゃんに似ている(笑)。宙組にいたときは、2人並んでてもそんなこと思わなかったんだけどなあ。今のさくPの顔、どうにもともえちゃんに見えてくるのよね。とにかく綺麗だわあ。ん?私好みの顔なのか?
・みつみあきほがなおきじゅんに似ている(笑)。光海さんは大和さんの同期ですが、在団があまり長くなく、宝塚時代の印象は申し訳ないのですが薄いんですね。
それもあって、光海さんが登場する度に、すっかりなおきじゅんにしてしまった自分がいるという(失礼な)。
わたるさんが仰っていました。組も時代も超えて「タカラヅカ」OGというだけで心が通い合い、阿吽の呼吸で舞台が創れるんだと。
やっぱりタカラヅカって、すごいところです。
そして戦争という時代を乗り越えて今日のタカラヅカ、いや、日本があることを、多くの方々に感謝しなくてはならない。あらためてそんなことを大真面目に考えさせられました。
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