不思議な気持ちだった。
ゆうひちゃんの歌声で、「明日へのエナジー」を聞いていることが。


『シトラスの風』
言わずと知れた、宙組創設の作品だ。
1998年、長い間4組だった宝塚に「宙組」という新しい組が誕生した、その最初の公演が『エクスカリバー』、そして『シトラスの風』だった。
新生宙組の第一歩、中でも印象的だったのが、この「明日へのエナジー」という歌だと思う。
明日への希望、そして飛翔。
新しい組の誕生に相応しい、エネルギーに溢れた希望の歌。

あれから……13年。
今回、阪急宝塚で歌った宙組生は上級生から16名だったが、宙組創設当時の公演に出演していたのは、すっしーさん、あおいちゃん、たまちゃん、ともちんまで。バウ組だけど、みっちゃん、ちやちゃんが初舞台生で。
ゆうひちゃんは月組だった。

あの頃まさか、ゆうひちゃんが宙組のトップスターとして「明日へのエナジー」を歌う日が来るとは……いや想像つくわけないって(笑)。
いろんな意味で、感慨深かった。

この日のゆうひちゃんはすごく、すごく。立派な、大人なトップさんだなあって。
あらためて思わせてくれた。大きくなったなあ、て、お前は母か←



ともあれ、宙組の歌声は、わたしに力をくれた。


さあ飛んでゆけ 昨日を脱ぎ捨てて 

夢は天から来た 未来の姿よ 夢を信じて

さあ飛んでゆけ さえぎるものはない

限りない力と 輝く若さと 夢を信じて


歌詞のひとつひとつが、どれだけ胸に響いてきたか。直接的に、突き刺さってきたか。
今、この言葉を、宙組の声で聞けた。
そのことが、どれだけ今のわたしを救ってくれたか。


みーちゃんは受験生時代、試験の合間に大劇場で『シトラスの風』を観たのだそうだ。『Amourそれは…』で、その『シトラスの風』から「夢・アモール」が使われたときに出た昔話だ。
「大劇場で公演を観ながら、絶対ここに入りたい!入るんだ!って強く思った」「その作品の歌を、今自分が舞台に立って歌わせていただけることがすごく不思議だし、とても幸せです」って。

今、「明日へのエナジー」を歌っているみーちゃんを、わたしがすごく不思議な気持ちで見ていた。
受験生、か。いまや宙組の上級生スターだもの。

入り込みすぎちゃって、「限りない力」て歌いながら、毎回えらく限りない力で拳をぎゅーーっと握り締めてましたけどねみーちゃん。(笑)。血管、切れるぞ←


公演を観ながら「ここに入るんだ!」と固く誓ったピュアな受験生みーちゃんががそのとき合格できたのかどうかは、各自で計算をお願いします(え)。

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